丘の上のオットセイ
オットセイの生態に関するテレビ番組を見た。
砂浜には「一等地」という地帯があって、メスたちが来る一ヶ月も前からオスたちはその場所を巡る戦いを繰り広げるのだそうだ。
その戦いに敗れたものがあぶれオスと呼ばれ、一等地と波の間に漂う。
やがて一ヶ月が過ぎて、メスたちが浜に上がり始める。
もちろん「一等地」を目当てに砂浜を行くわけだが、なぜか立ちはだかるあぶれオットセイ。
なんか「一等地」に行こうとするメスの邪魔をしたり、くしゃくしゃしていたのかあぶれオス同士で小競り合いをしたりして、その隙をついてメスは「一等地」に辿り着いたりしていた。あぶれオスの気持ちというか焦りみたいなものがよく伝わってきます。
そして「一等地」に「ハレム」が築かれていく。
オス一匹の周りにグルグルとメスたちが寝転がっていく。
「ハレム」の主はその状況にウハウハかと思いきや、不眠不休に呑まず食わずのハレムオス。
グルグル寝転がるメスたちの中心にスックと立ち、漂うあぶれオスたちから「ハレム」を不眠不休で防衛しているのだそうだ。
かつてのハレムオスもあぶれオスだった。
そこから勝ち上がり、ハレムを築くことができた。
生涯、ハレムを形成できるオットセイというのは、5頭中1頭くらいのものらしい。
5頭中4頭はつまり、種を残すことなく生涯を終える。
波打ち際のそんな喧騒から離れたところには丘があって、あきらめたオスや年老いたオス、これからの若いオスたちがその丘に登ってそれぞれの時間を過ごすらしい。
そこで事切れるオットセイもいるのだという。
若いオットセイたちはじゃれあいながら、方法を学んでいく。
丘の上のオットセイ。
おもしろいなぁ。
2008
06
02